夏は受験の天王山って言葉、よく聞きますよね。
7月に入り、多くの受験生はそろそろ夏の終わりの模試などを見据えて勉強する段階かと思います。
この「夏は受験の天王山」
本当でしょうか?答えはノーです。
理由を述べていきたいと思います。
その意味
そもそも、「夏は受験の天王山」とはどういうことでしょうか。
「天王山」で検索すると、「勝敗の分かれ目となる大事な機会」
と出るので、
「夏は受験の天王山」とは、
「夏は受験の勝敗の分かれ目となる大事な機会」
という意味になります。
では、なぜ、これが嘘なのでしょうか。
受験生にとってはいつの時期も大事
当たり前ですが、夏だけ頑張ればいいのかというと、そんなことはありません。
2月、あるいは3月の受験の日に1番頭が良ければよく、そのためにコンディション調整をすべきです。
その意味では、むしろ秋以降、特に冬を天王山というべきです。なんなら受験日、受験合格発表日が天王山です。
夏が大事!!と頭の中で意識することは変な自己暗示をかけてしまうのではないかと思います。
夏に頑張りすぎて燃え尽き、夏の模試ではA判定だったのに、冬の模試ではD判定まで落ちてしまう人もいます。
受験は夏以降に本腰を入れても失敗するというわけではない
高校生も浪人生もほとんど変わりはないと思いますが、夏はほぼ遊び惚けて、9月から受験勉強を開始しても合格できます。
かくいう私も勉強に本腰を入れたのは、9月の終わりで、8月は旅行したり富士急ハイランドに行ったりしてました。それでも早稲田に受かったのだしそこまで気にしなくてもいいのかな、と思います。
多くの人が夏を無駄にしてしまっている
夏を受験の天王山だと考えるということは、普段の勉強よりも夏はとりわけ根を詰めようと考えている人ですよね?
そうなった時点で夏は無駄になってしまう可能性が高いです。
なぜなら、普段のペースを超えた負荷で勉強することは、多くの人にとって困難だからです。
たとえば、1日5時間勉強している人が、いきなり1日12時間勉強しようとしても、肉体的にも精神的に厳しいです。嘘だと思うなら、やってみてください。
勉強時間は習慣に過ぎないので、普段やり慣れていないことをいきなりやるのは無理があります。
長時間勉強するように体と頭を慣らすのに10日、人によっては2週間くらいかかってしまうでしょう。
その時点で夏は後半にさしかかってしまっています。
これがなぜ「夏は受験の天王山・・・が嘘な理由」に繋がるかというと、それにもかかわらず多くの人は合格できているためです。
「夏は受験の天王山」というわりに、天王山を制したと言える成功条件が不明確なのです。
また、長時間勉強を目的にしてはいけません。
結果的に長時間勉強してしまった、と思うべきですね。
これは後日記事にしますが、勉強時間を気にせずにゴールから逆算したノルマを課して勉強するのがオススメです。
夏は受験の天王山・・・が嘘な理由 おわりに
出典が不明確なことばなので、予備校が作り出したのかもしれませんが、これは、誤解を招きやすい標語だと思います。
実際、私が現役生の頃は私を含めて誤解している受験生がたくさんいたように思います。
夏にがんばるぞ!と意気込むことは全然素晴らしいと思います。ですが、夏以降の方が本番なので、夏以降に更にがんばって欲しいです。
また、普段から勉強している人は普段通りの勉強のペースを乱さないことが大切だと思います。
夏がうまくいこうといくまいと、勉強を頑張ってくださいね!